室生寺
闇と光の十二神将を描く
小林 彬個展「闇と光の十二神将」
平成26年4月1日(火)〜4月18日(金) 18日間
開催時間:9:00~16:00
室生寺 慶雲殿にて開催
室生寺で初めて開催される小林 彬個展
室生寺について
室生寺の室生(ムロウ)を 最近の若い方では読めない人もいる。確かに「室」は室内のシツであるから、読みにくい。
ムロは氷室(ヒムロ)のように閉じ込める空間のことでも使われるが、室生の場合は神聖な杜(もり)を意味するようである。
室生山(515m)は特に高くはないが、火山地帯の活動で生み出された岩山には三つの洞窟が有り、龍王が住むと古代の人が信じた龍穴がある。
その為、神の鎮まります神聖な地とされ、種々の信仰が早くから起こった。
現在の穏やかな里からは考えにくいが、室生寺から1kの龍穴(りゅうけつ)神社を上り、龍穴に下りると、如何にも水の霊が住むような神秘さに包まれる。
奈良時代、時の皇太子の病気快癒を、この龍穴神に祈願し、平癒させた興福寺高僧が開基し、その弟子修円により室生寺が整えられた。
室生寺の南西約4キロの所に、かって室生寺の南門と言われた仏隆寺があり、その石段の桜は、樹齢千年と伝わる千年桜で有名である。
また、室生大野駅近くの大野寺は、元は室生寺の西門であったという。
昔の参拝者は、西門や南門から桜を愛でながら、薬師堂(金堂)に上った
のであろう。
奈良の回廊式の広大なお寺と違うものが、室生寺にはある。
なぜだろう?
傷ついた心情の女性すら、受け入れてくれる女人高野としての存在。
朱色の太鼓橋から、南大門をくぐり少し進むと、自然石を積み上げた鎧坂と名ずけられた石段が続く。
長い年月、多くの人が踏みしめながら上がったであろう足跡を感じながら
72段の石段を上る。途中で休んでまた上る、前に杮葺きの金堂の屋根が見えてきて、少しほっとする。
弥勒堂、本堂、五重塔まで上って帰る。元気な時は、深山を分け入る400段の石段を登って、奥ノ院に上がり、村内が見える常夜堂の濡れ縁で休憩する。
雪の日には、石段の雪を履き下ろしてくださっている、お寺の人に出会って話す。
変化に富む山寺だから、階段を上がる毎にいろんな表情が見え、何度訪ねても飽きない。

室生寺 五重塔
女人高野の室生寺
山号 宀一山(べんいちさん)
宗派 真言宗室生寺派
寺格 大本山
本尊 釈迦如来(国宝)
国宝 仏像4点、伽藍3点
創建年 宝亀年間(770年-781年)
開基 賢憬
別称 女人高野
作家の五木寛之氏が‘百寺巡礼‘の本、第一巻奈良編の
第一番にあげられました。
